viernes, 11 de mayo de 2012

フリカセ(fricasé)な日々

フリカセ(fricasé)という料理はラテンアメリカの他の場所でもそれぞれの形にあるようですが(キューバ料理にも確かあるような記憶があります)、ボリビアのフリカセは豚肉(ときには鶏肉)を黄色トウガラシで煮込み、ジャガイモ類と一緒に食べるスープです。最近の私のフリカセの周りの光景を綴ってみます。

1.おうちのフリカセ

二つ前のエントリーの犬が見ていたのは、実はこの光景です。まずは豚肉とトウガラシに十分に火を通します。皮の部分が柔らかくなるまでが目安。手前で乾燥ジャガイモであるチューニョ(ch'uñu、「チュ」は破裂音)を水で一晩戻したものが茹でられてもいます。

その横では、隣の家の敷地から子供たちが摘んできたイェルバ・ブエナ(hierba buena、私はこれとミントの違いが未だによく分からない)とムティ(mut'i、「ティ」は破裂音)と呼ばれる茹で白トウモロコシがスタンバイしています。(mut'iはスペイン語しか話さない人はmote(モテ)と呼びます。)

その間にバタンではニンニクをすりおろして、次に硬くなったパンを砕いてパン粉を作ります。
やっぱりアンデス料理は石の力を借りた料理です。自分でも欲しいなあと思っていたら、「ラパスのMax Paredes通りのあの辺で売っているよ」と教えてもらう。でも手頃な大きさのものがあるかな。探しに行ってみよう。

イェルバ・ブエナが投入されるともう出来上がり。後ろではムティを再度温めています。

これが豚肉のフリカセ。私はもうこれが大好物。都市では一晩中踊りに行ったり酒を飲んでたりした人たちが朝に食べるものでもありますが、週末のお昼ご飯に作って家族で食べるちょっとしたご馳走料理でもあります。

今回はちょっとみなで奮発して鶏肉のフリカセも別の鍋で作りました。たぶんトウガラシの配合比を少し変えたりして工夫できるのですが、うちはもう目分量で、豚肉と一緒です。


2.ちょっと新しいフリカセ

さて最後に今日食べたちょっと工夫されたフリカセを。
ここまでの一ヵ月間、ジャガイモの原種を色々と使った昼の定食を出してきた、『コカ(Coca)』といううちの近所にあるお店が、コカのフリカセ(fricasé de coca)というのを試みています。これは普段赤トウガラシで味を調えるところ(注:上のフリカセでは、うちのお母さんはそれを省略しています)を、コカの葉のペーストとシラントロ(cilantro、コリアンダー)やアルバカ(albahaca、バジル)を配合したものを使って、緑色のフリカセを作ったものです。これも豚肉か鶏肉を選べて、普段とちょっと気が変って、これまた美味しい。

日常の中でフリカセが活躍し続ける中で、こういう創意工夫で作ってみる場が少しずつ生まれてきているのは面白い。ペルーでは創作アンデス料理は一つのジャンルになっていますが(nova cocina andinaというんだったかな)、ボリビアではそのような試みはまだまだ少ない。オーナーシェフのミルコさんの意欲作。
(この人、従業員の扱いがもっと上手になるといいんだけどなあ。)

No hay comentarios.:

Publicar un comentario