miércoles, 25 de mayo de 2011

雷に愛される

成田ですっかり駆け込み乗機(?)が癖になってしまった私は、今回初めて係員の人に一緒に走ってもらうというまたもや貴重な体験をした。
成田からダラスまでの隣は、インド人でダラスの半導体関係の企業で3年働いていて、タイのバンコクに出張に行った帰りの若い男の人。ちなみに、彼も私も飛行機の中では爆睡していたので、この話をしたのはimmigrationで並んでいる間に立ち話で。彼は僕の話を聞いて、「うそ20時間超も飛行機に乗るの?」と驚いていたが、いやいやタイから成田も結構かかったし、ほらあまり変わらないじゃない、という話に。お互いのやっていることがここまで違う二人が乗り合わせる。
さて、ダラスで飛行機に乗り込んだのに一向に動かない。やっと一時間経って離陸したかと思ったら、「激しい揺れに備えろ、乗務員はいいと言うまで席を立つな」というお達し。乗務員の人は「雷」と説明していたけれど、後ろの席の人が着陸後に携帯で話しているのを聞いていたら、竜巻も発生していたらしく、Dallas Stadiumにいたその人のお母さんは、全員避難という事態になって大変だったらしい。と思っていたら、DFW(空港)もあの後に閉鎖どころか飛行機に乗っている人も全員安全な場所まで避難ということになったらしく、夜まで飛行機はもう飛ばなかったらしい、とニュースで報じられていた。
ということで、飛んだのはよかったのだけれど、マイアミでの乗り継ぎ時間がもう10分しかなく(東京の電車の乗り継ぎみたいだ)、しかもラパス行きは空港の辺境のようなところから出発するので、タッチの差で間に合わなかった。しかも天候という不可抗力は、ホテルがただにならないようで、割引のバウチャーだけもらって空港の近くにやってきました。でもこれは実はありがたくて、飛行機を三本いっぺんに乗るとけっこう疲れるので、途中で一泊できると少し落ち着くのだ。
さて、今日はどうしようかな。
私は数年前に、マイアミへの出張から戻る飛行機にカリブ海上で雷が落ちたらしく、全電気系統がしばらくの間逝ったこともあって(この後に一日遅れで乗る便だ)、どうも雷の神様に愛されているらしい。これは笑えなくて、あのときは乗務員の若い人たちが全員泣いてお祈りをしていて、機内が異様な雰囲気に包まれ、持ち直した飛行機がマイアミに引き返すと滑走路の端から端まで何十台もの消防車が臨戦態勢で待っているという事態。あのとき「これはもうダメなのかもしれない」と思っても、過去の思い出は走馬灯のようになんて自分の中を駆け巡らなかった。

追記 飛行機の中でAnother Yearというイギリスの映画を見た。老年にさしかかるカップルを取り巻く人々の濃く穏やかな悲哀。素敵な映画だった。
(自分の専門に引きつけていうと、イギリスでparticipationとかparticipatory developmentがどのような社会に対する感情や姿勢から生まれてくるのか、私自身がもともと持っていた実感を別の形で確かめ直すようだった。カップルの女性の方も息子の彼女として途中から登場する女性もカウンセラーを職業にしている。)
蒼井優がたった一人で成り立たせている映画(西洋菓子のお店のやつ)は、それ以外(江口洋介の演技を含む)にまったく見るべきところがなかったけれど(ひどい脚本)、蒼井優の演技を見ているのは楽しかった。

追記その2 成田から離陸するときは、きれいな夕焼けだった。おばあちゃんが脳溢血で倒れたとき、僕はアルゼンチンのブエノスアイレスからボリビアのサンタクルスに戻るLAB(リョイド航空)の飛行機の中で、ほぼ同じ時刻に茜色の夕焼けを眺めていた。あれ以来、茜色の空を見ると会えそうな気がしてくる。

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