miércoles, 18 de enero de 2012

アンデスの地形と商売と交通の便と

ラパス市から東側に聳え立って見えるイリマニ山の麓の村まで行く機会があって、こういうことをすると新しい経験であるとともに、今までのことと重ね合わせて思い出す感覚のようなものがある。

(1)
ラパス市内のロドリゲス市場。土曜日(と日曜日)は幾つもの道をしめきって大がかりな市が立つが、その一角にこんな看板が。今まで全然気づかなかったが、ラパスから谷間へと下るバスの一部は、こんなところから出ていたのだった。普段下りているバスと乗り合いタクシーが比較的多く出る谷へ行く停留所から、半ブロック道を曲がりながら上がったところにあった。
いつも面白いなと思うのは、バス(トラック)輸送と商いの関係だ。村との交通が改善されると、街に出てくるのは何よりもまず作物を売りに来る人たちで、この停留所の周りの市場の一角は、この谷間から出て来た人たちがしめていて、路上で物を売っているのだった。そして、ロドリゲス市場のメインの建物の一番上の階も、この谷から来た人たちだという。こうやって分かってくると、大がかりな市場が地区ごとの特色と合わさって、複層的に見えるようになってくる。
(ちなみにいつも行く谷の方の村にも、ロドリゲス市場に場所を持っている人たちの組合というものが存在している。)
そして、輸送に関わるのは必ず男性で、それを利用して作物を積んで行き来し商売をするのは主に女性だ。村と行ったり来たりする層が、こうやってジェンダーの役割分担と組み合わさって形成されていく。

ここはもう、ロドリゲス市場の他の街路よりも目に見えてアイマラ語圏だ。天秤が静かに反対側に移ったのを肌で感じる。全てのやり取りの基本がアイマラ語で、スペイン語は外の人とのやり取りのための言語になる、このバランス感覚のシフトだ。

(2)
アンデスの街に住んでいると、「出口がどこにあるか」という発想をするようになる。ペルーのクスコもボリビアのラパスもそうなのだけれど、谷間の街は比較的緩やかな傾斜のところに幾つか他の谷間への出口があって、峠を越えて雲と戯れながらもう一度別の筋の谷へと下りていく。
僕は、このもう一つ横の谷に、ほぼ毎週末下りて行って通っているお家があるのだが、そちらの谷は比較的なだらかで広くて、交通のアクセスもいいので、富裕層の週末用高級住宅地として土地が少しずつ買い占められつつある。しかし、もう一本横の谷はびっくりするくらい地形が急峻で、つづら折りの道がどこまでも続いていく。
まずはトウモロコシが植えられているのが目立つようになって(大まかに言ってラパスから上はジャガイモ地帯です)、その先に少しずつ果樹が見えるようになってくる。ここまでたどり着くまでに、隣の谷の約3倍の時間がかかる。
これだけぐるぐる回ると方向の感覚がよく分からなくなってきて、村で夕暮れを迎えながら、一緒に行った家族と「何であっちの方角に太陽が沈むんだ!」と大騒ぎをして、いつも行っている村ではあっちに沈むから、とか、ラパスではあっちに沈むから、とか、色々と考えながらなんとか位置関係を掴もうとみんなで四苦八苦する。


昔は一日に一本のトラックしかなかったそうで、そんなに簡単に帰れないかなと思っていたら、今は少なくとも1日に4本はバスが行き来しているようだ。
アンデスの村々との交通アクセスはここ15年ほどで大々的に変わりつつある。それは、本当にごく最近の話なのだ。

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