jueves, 3 de febrero de 2011

わたしを離さないで

 今日は勤務先の学部生の人たちと、卒論が終わった記念で飲み会だったのだけれど、ふっと隣に座った人が「これ読んだことあります?」と言って取り出したのが、Kazuo IshiguroのNever Let Me Goという小説だった。
 これは実は、研究に関係ない本をほとんど読まなくなっているひどい状況にある私が、ここ五年くらいで唯一に近いくらい買って、そして読んだのだ。多分ボリビアから日本に帰ってきた頃(五年前くらい)に、空港でたまたま見て、衝動的に買ったのだったと思う。
 最初は、カラクリの部分を、ラテンアメリカの現実とかを踏まえるとなんか生ぬるいなあと思いながら読んでいたのだが、読後に不思議な余韻を残した。あの現実感が薄くてもやが常にかかっているような感じも、確かに今の時代をよく表しているのかもしれないと思い直しながら。明らかに僕は主人公の女の子に同一化しながら読んでいた。
 偶然の再会に驚く。まさかここで。こういうこともあるものだな。でも、まずは遭遇の機会を増やすために、本の山のどこかにあるはずのA Pale View of Hillsでも掘り出して読もうかな。(買ってあるのがThe Remains of the Dayではないのも、自分があまり知らないで買ったことをよく表している。)

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