ラパス市内のロドリゲス市場の一角で、いつ来るとも知れない村に向かうバスを待って、大雨の中を二時間くらいじっとぼんやり座っていると、モレナダという踊りを踊る大軍団が姿を現した。とうとう私にも悪魔が見えるようになったのかと内心びっくりしていると、やっぱりこれは人間たちで、創立50周年を迎える団体が、お祝いでしこたま酔っ払って大雨の中を練り歩いてくるのだった。
私はおばあちゃんから、夜に山の中でモレナダを踊るお祭りに出くわしたのだが実はそれは悪魔の群れであったというお話を教わっているので、ははあと思いながら周りの露店のおばちゃんたちに紛れて、ずっと見入っていた。お話の世界と現実の世界が重ね合さるように物が見えるというのは、こういうことなのかもしれない。
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