今日は私が関わっている組織の月例の会合があって、友人が話すのを聞いていた。
トドス・サントスではパンで人間の形を作って、これをタンタワワ(t'ant'awawa)と呼ぶのだが、私はこれを死者をかたどったものだと思っていた。そして実際に、かつては(特に頭蓋骨の)ミイラを使っていたのが、カトリックの側から禁止されたために、パンで代用するようになったと考える人もいるのだが、実はこれではなぜ子ども(wawa)なのかが説明できない。これはそうではなくて、むしろかつてインカの時代に太陽神に捧げられた子どもたちのミイラをかたどったものなのだ、という説があるのだね。
そして、サトウキビや果物を私は下で「出会い物」と表現したが、友人が言うとおり、むしろこれは、自分の地域では採れないものに大きな価値があって、そういうものを揃えようとするのだと考えるべきかもしれない。うちのおばあちゃんの食の好みも確かにそうだったなあ(先月のエントリー参照)。
下の写真は2011年に撮影したもの。t'ant'awawaや供壇(メサ)のための小品が並ぶ露店と、うちの家族が作ったt'ant'awawaとt'ant'acaballoです。
11月23日追記:
ボリビア・アンデスにおける死の儀礼を扱うセミナーでMilton Eyzaguirreの発表を聴いていて、そもそもアンデスでは生のサイクルと死のサイクルが併存していて、死と男根・出産を同時に表現するモチーフは多数存在しているので、t'ant'awawasは死と並行して新たに生まれた子供たちなのだと位置付けるのを聞き、なるほどなと思った。
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