lunes, 14 de marzo de 2016

ペルー料理(豚肉スープ:アドーボ)

アンデスでは、そしておそらくラテンアメリカ全体でも、少し場所が違うだけでそれぞれに特色のある料理があって興味が尽きない。メキシコ料理やペルー料理など、世界的な流れに乗って有名になっていくものもあるが、そのすぐ隣に個性豊かな美味しい料理がそれほど知られずに存在している。そして、「ペルー」料理や「ボリビア」料理も、その内側に豊かな多様性をもっている。ここでは、とりあえずボリビア料理とペルー料理と言ってしまうことにする。

豚肉のかたまりがベースになったスープは、力をつけるための食べ物で、一晩中飲んだ後の明け方に好まれたり、週末のちょっとしたご馳走になったりする。ボリビアにはフリカセ(fricasé)という、黄トウガラシ(ají amarillo)をベースに豚肉を煮込むスープがあるが、ペルーには、チチャをベースに豚肉を煮込むスープとしてアドーボ(adobo)と呼ばれるものがある。この週末にはその作り方を教えてもらった。

すべての元になるのがチチャ(chicha)で、これはアンデスの白トウモロコシの発酵酒だ。この味加減で全体のスープの味が変わってくる。我々の家はクスコの街外れにあるのだが、「やっぱり地方の町のチチャの方が味がいいよね」と皆が口々にコメントしている。

豚肉は骨付きのかたまりを市場で買って、骨にそこで切り込みを入れてもらっておく。それを一人一人へのかたまりへと切り分け、ある程度の量のチチャに浸しておく。ニンニクをつぶし刻み、タマネギをみじん切りにする。

タマネギとニンニクを少量の油で炒める(「aderezoを作る」と言う)。そして豚肉を入れる。炒めるというよりは、浸していたチチャとともに茹でる感じ。

豚肉料理と言えば必要になるのがイェルバ・ブエナ(hierba buena)。ミント(スペイン語ではメンタmentaと呼ばれる)とよく似ているのだが少し違う。これを何本か庭から摘んできて、茎ごと投入して、水でひたひたにする。

この間に残りのタマネギをざく切りにして大量に投入する。残りのチチャをひたひたまで注ぎいれる。このタマネギがスープにコクを出す役割を果たす。

しばらく茹でたら、ロコト(rocoto、トウガラシの一種で丸い形をしている)を丸のまま入れる。これが裂けたりする(reventarするとスペイン語では言う)とスープが辛くてエライことになるので、そっと気を付けて入れる。家庭用の場合は大きいのを数個入れればいいが、店で出す場合は小さいロコトを買っておいて、一人ひとつ行き渡るように入れておく。

ここからかなり長く煮込む。豚肉が皮つきで入っていて、皮の部分が柔らかくなっているかというのが、ひとつの目安になる。


ロコトはくたくたになったら、破裂する前に取り出しておく。おそらくスープの味にうっすらとした辛味と旨みを加えているのだが、私はまだはっきりとは認識できていない。豚肉の茹で加減を確かめながら赤唐辛子(パプリカと同じか?ají coloradoと呼ばれる)を油で炒めてスープに入れていく。

仕上がりのスープの色はこんな感じで赤みを帯びる。豚肉も皮まで柔らかくなっている。

このアドーボを出すときはパンを必ず添える。今日はクスコ近郊の、パンで有名なオロペサ(Oropesa)という村のもの。クスコ市内のサン・ペドロ地区(かつてマチュピチュ行きの列車が出ていたところ)の市場では、オロペサのパンが買える。くたくたになったロコトは、種をよけて(死ぬほど辛いので)、皮の部分を切り分けてスープに辛味を添えながら食べる。ここは好きずきで、ロコトにまったく手をつけない人もいる。

このスープはかなりおもたくて、私の腹とあまり相性が良くないのだが(前は店で食べているからかと思っていたら、今回家で作って食べてもそうだった……)、しかしあまりに美味しいので、あまりそういうことを事前に考えずにおかわりをしながら食べている。皆が揃う週末の昼ににぎやかに食べる料理だ。

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