ラパス県の北部の亜熱帯地域からラパスの街に入ってくるためには、その直前にクンブレ(cumbre)と呼ばれる高度4,700mの峠越えがあります。ボリビア史上最大の低地先住民の行進となり、明日水曜日にラパス市に到着する予定のTIPNISの行進は、今日火曜日の午前中にその最大の難所に差しかかりました。私が色々と調査をしているラジオ局も取材に行くというので、車の片隅に乗っけてってもらいました。
峠の向こう側は深い霧が立ち込めています。ここはポンゴ(Pongo)と呼ばれる場所。
崖から見下ろすと、昨夜テントを張った地点が遥か下に見えます。
取材に向かう、うちのラジオ局のレポーター。
午前9時前ごろ、霧の向こう側から既に行進を始めた隊列が姿を現します。ラパスに近づいて膨れ上がり、全体で2,500人くらいいるみたいです。
先頭にいるのがTIPNISに住む低地先住民の人々。この人たちがシンボリックに持っている弓矢が、前内務大臣の「やつらは弓矢で撃ってくるからとても危険だ」という新種の差別発言を生みました。
後ろに続くのは、高地先住民組織のCONAMAQ(Confederación de Ayllus y Markas del Qullasuyu)。この組織は早い段階でこのデモ行進への支持を表明し、途中から隊列に加わっていました。
低地先住民運動の代表の一人にインタビューをするうちのチーム。モヘーニョ、トリニタリオ、ユラカレ、チマネなど、低地先住民言語を話す人たちの集まりで、うちのラジオ局が毎日午前中に放送する「アイマラ言語(Lengua Aymara)」の番組の時間にも、中継で出演してもらいました。
ラパス市が差し入れでコカ葉のマテ茶とパンをふるまっています。市役所の道路局と警備局が交通整理に当たり、この後の峠の地点では実際にラパス市長が出迎えたようでした。 ラパス市はMovimiento Sin Miedo (MSM)という左派なのですが政権政党Movimiento al Socialismo (MAS)と袂を分かった政党が握っていることが反映しているようです。ただし、このデモ行進側は極力MASの反対勢力のキャンペーンに利用されるのを回避しようと努めてきたことも、同時に指摘しないといけないでしょう。
今日はそれ以外にも、青年団(若者たち)の差し入れ(写真)や、宗教団体の靴や医薬品の差し入れの行為も頻繁に行われ、体調を崩した妊婦の人が病院に運ばれるなどもしていました(ここ数日で3人ほど赤ちゃんが生まれているようです)。
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