miércoles, 3 de noviembre de 2010

『三月のライオン』

『三月のライオン』という漫画は、結構好きで、読み返したりもしているのだが、やはり何が好きかというと、何かでプロとしてやっていくことの残酷さや救われなさや圧倒的な何かを、直接的に出すのではなくてオブラートに包んで、秋の夕暮れのような光の中で描いている、というのが大きいのかもしれないと思う。最近、よしながふみさんが羽海野チカさんにインタビューしているのを読んで、確かに、と思ってしまった。(『あのひととここだけのおしゃべり』、太田出版、2007年)。

前によしもとばななさんも日記でこの漫画が好きという趣旨のことを書いていたように思うのだけど、確かにそこの部分が通底しているのだと思う。『王国』を読んだときの、あの庭の描写で、久しぶりにその感覚を思い出した。僕は『キッチン』に書かれている料理の描写がとても好きなのだけれど(「魂のかけらが入ってしまう」という趣旨の部分)、そういう話を、厳しさを、上手に表現しているのはとても好きだ。これはもう研究の対象とかそういうことじゃなくて、自分のこととして。

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