この目的は二つある。
一つには、アンデスの食文化は、乾燥させることに一つのポイントがある。気候の恩恵を受けてのことなのだが、ジャガイモを乾燥させてチューニョ(ch'uñu)やトゥンタ(tunta)を作るだけでなく、トウモロコシを乾燥させて粒をバラバラにしておいて、後で茹でると、モテ(mut'i)と呼ばれる料理になる。
果物だって乾燥させるので、今この家でも落ちたり鳥に食われたりした桃(durazno)が、そっと片隅で乾燥させられている。これはキサ(k'isa)と呼ばれるもので、石のように固くなって、あとで煮出して砂糖で味付けをして、飲み物になるのだ。桃のキサから作るのはモコチンチと呼ばれる。
ちなみに下の写真は桃のキサを作っているところ。水分の多い梨(peramotaと呼ばれる)も転がっている。
そしてこちらはその梨を輪切りにして乾かしているところ。
そしてもう一つは、今年のための種子もここから採るのだ。こうしてまた次の年のサイクルがまわり始める。
辰巳芳子さんが「梅仕事」という言葉をよく使っている。そういえばこうやって一連の作業をして、いろいろな形で丁寧に利用し尽くそうとするのは、「仕事」という言葉がふさわしいように思う。
アンデスの真っ青な空を見上げながら、「またもうすぐ冬になるねえ」という言葉が出てくるようになる、アンデスのカルナバル明けの2月終りはそういう季節だ。
ちなみにフミンタ(ウミンタ)には二種類あって
これは鍋で作る蒸しウミンタ(huminta a la olla)
こちらがオーブンで作る焼きウミンタ(huminta al horno)
No hay comentarios.:
Publicar un comentario